中国弁護士会連合会(中弁連)とは

理事長挨拶

理事長 久笠 信雄 のあいさつ

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中弁連ホームページにアクセスしていただきありがとうございます。

 中国地方弁護士会連合会の2023年度理事長に就任しました久笠(くがさ)信雄です。今年一年,どうぞよろしくお願いします。

 当連合会は,中国地方にある5つの弁護士会(広島弁護士会,山口県弁護士会,岡山弁護士会,鳥取県弁護士会,島根県弁護士会)で構成する連合体で,これまで弁護士の使命である「基本的人権の擁護」と「社会正義の実現」に向けた取り組みを行ってきました。
 この間,市民の皆さんの経済活動や社会生活は,広域化の一途を辿っており,そのように広域化していく市民の皆さんの生活を法的な面から支援しサービスを提供していくには,さらに,中国地方の各弁護士会が,連携・協働を密にし,横断的な取り組みを強化していくことの必要性が高まっているものと思います。
このような考えのもと,当連合会は,以下のような取り組みを行います。

 

① 定期総会とシンポジウムの開催

 当連合会は,毎年1回,各弁護士会の持ち回りで,中国地方弁護士大会(総会)とシンポジウムを開催しています。

 大会では,中国地方の単位会が,各単位会に共通すると思われるテーマについて,調査,検討を重ね,当連合会としての意見について,大会において議論を尽くし,そのうえで宣言,決議という形で示し,広く社会に対する働きかけをしています。

 昨年度10月7日(金)に広島市において実施した大会では,次の五つの宣言・決議をなすとともに,これに関連したシンポジウムを開催しています。

<宣言・決議>

①   犯罪被害者等支援に特化した条例の制定,改正及び実効的運用を求める決議

②   ひとり親家庭の貧困を防止するため,地方自治体に対して養育費債務名義化促進事業の推進を求める決議

③   国立ハンセン病療養所を一体的に保存して「永続化」させ,同療養所内にある歴史的な建造物・史跡及び公文書の保存・活用のための適切かつ迅速な施策を求める決議

④   知的障害のある方に対して,どこで誰と生活するかの選択の機会を保障するとともに地域共生社会の実現を目指す宣言

⑤   罪に問われた人の社会復帰等の支援活動に関する宣言及び決議

<シンポジウム>

罪に問われた人の社会復帰支援~「よりそい弁護士制度」の実現に向けて~

 

② 各種の委員会活動

 当連合会には,23の委員会,連絡協議会,検討プロジェクトチームがあります。委員会等では,様々な人権問題や司法制度のあり方など,各弁護士会から必要な情報を持ち寄り,共有し,議論し,それを集約して,当連合会の取り組みとし,さらには,各単位会にフィードバックし,日常の取組みに生かしてもらうといった活動をしています。

 

③ 公設事務所の支援

 当連合会は,弁護士過疎解消のために中国地方で開設,運営されている公設事務所を支援してきました。現在は,真庭,高梁(岡山),隠岐(島根)にあります。

 

④ 研修の実施

 当連合会は,中国地方の弁護士のスキルアップのために,日弁連などが主催する各種の弁護士研修を実施しています。

 

⑤ 理事長声明

 当連合会は,その役割として,個々の弁護士会とは異なった中国地方という広域性に即応したメッセージを発信することも必要であると考えています。
 令和5年3月16日には,接見交通権を侵害する等の弊害が明らかであることから,宇部拘置支所の収容業務を停止して,以後は同拘置支所が行ってきた収容業務を下関拘置支所に集約するという法務省の決定に対し,強く反対し,収容業務の継続を求める等の理事長声明を発出しました。

 

⑥ 日弁連(日本弁護士連合会)と取り組む活動

 当連合会は,各弁護士会の意見を集約し,日弁連の活動に反映させたり,独自の活動を通じて,日弁連に働きかけをします。

 

⑦ 会報「かがやき」の発行

 当連合会は,中国地方弁護士会連合会ニュース「かがやき」を定期的に発行しています。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大により,当連合会が共催,後援したシンポジウムや勉強会を中止や延期にせざるを得なくなっている状況は少しずつ改善されつつあるように思われます。

 そうした中で,当連合会は,日弁連や各弁護士会とともに,市民のみなさまのために,少しずつ色々な取り組みをなしていきたいと考えておりますので,どうぞよろしくお願い致します。

2023年(令和5年)4月
中国地方弁護士会連合会
理事長 久 笠 信 雄