中国弁護士会連合会(中弁連)とは
理事長挨拶
理事長 坂下 宗生 のあいさつ
中国地方弁護士会連合会の2024年度理事長に就任しました坂下宗生です。2024年度1年間、どうぞよろしくお願いします。
当連合会は、中国地方にある5つの弁護士会(広島弁護士会、岡山弁護士会、鳥取県弁護士会、島根県弁護士会、山口県弁護士会)で構成される連合体です。各地の弁護士会及び弁護士は、それぞれ独自に「基本的人権の擁護」と「社会正義の実現」に向けた取り組みを行っておりますが、様々な課題の中には、中国地方において共通するものが少なくありません。そこで、そのような課題の解決のためには、中国地方の各弁護士会が、連携し協働していくことが合理的です。
以上のような認識のもと、当連合会は、以下のような取り組みを行っております。
① 中国地方弁護士大会(中弁大会)とシンポジウムの開催
当連合会は、毎年1回、各弁護士会の持ち回りで、中国地方弁護士大会(中弁大会)とシンポジウムを開催しています。
中弁大会では、中国地方に共通する課題や問題点について、中国地方の各弁護士会において調査、検討され、これが宣言案または決議案となって審議されます。例えば、昨年度10月27日に山口市において開催された中弁大会では、次の五つの宣言、決議とシンポジウムがなされました。
<宣言決議>
○ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を目指す宣言、並びに、弁護士の積極的な活用を求める決議
○SNSを利用した詐欺行為等に関する調査・対策等を求める決議
○ケアラー支援条例の制定及び実効的運用を求める決議
○留置施設及び拘置支所の適正配置並びにオンライン接見の早期実現を求める決議
○選択的夫婦別姓制度の導入を求める決議
<シンポジウム>
○ケアを踏まえた社会を考える~SDGsゴール8「働きがいも経済成長も」ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現を目指して~
なお、中弁大会における審議は、質問や意見が活発に飛び交い、議論の醍醐味を味わうことができます。また、シンポジウムについては、一般の市民の方にもご参加いただけますので、市民の方に弁護士会の活動の一端を知っていただく良い機会となっております。
② 各種の委員会活動
当連合会には、23の委員会、連絡協議会、プロジェクトチームがあります。委員会等では、各種の人権問題や司法制度の課題について、各弁護士会での取り組み状況などの情報を共有し、それを集約して当連合会の取り組みとしたり、さらには、各弁護士会にフィードバックして各弁護士会における取り組みを支援するなどしています。
③ 研修の実施
当連合会では、中国地方の弁護士のスキルアップのために、毎年、日本弁護士連合会との共催で、研修を実施しています。
④ 公設事務所の支援
当連合会は、弁護士過疎解消のために中国地方で開設、運営されている公設事務所を支援してきました。過疎地型公設事務所は、現在、真庭、高梁(岡山)、隠岐(島根)にあります。
⑤ 会報「かがやき」の発行
当連合会は、中国地方弁護士会連合会ニュース「かがやき」を定期的に発行しています。「かがやき」では、中国地方における弁護士や弁護士会の活動などに関する特集が組まれるほか、各弁護士会からの情報提供や、各弁護士会への新入会員の紹介などを行っています。
社会の多様化により弁護士の業務も多様化していく一方で、各地に共通する課題や問題も多く認められます。そのような課題や問題に適切に対応していくためには、中国地方の各弁護士会が連携し、協働を密にし、もって横断的に取り組んでいくことが重要です。
このような考えのもと、当連合会は、中国地方の各弁護士会や日本弁護士連合会とともに、「基本的人権の擁護」と「社会正義の実現」に資する取り組みを進めていきたいと考えております。
どうぞよろしくお願い致します。
2024年(令和6年)4月
中国地方弁護士会連合会
理事長 坂 下 宗 生