２０１０（平成２２）年１１月４日，秋田弁護士会所属の津谷裕貴弁護士が，自宅で男に刺され，死亡する事件が発生した。理不尽な暴力によりお亡くなりになられた津谷弁護士のご冥福を祈り，ご家族に対して，心から哀悼の意を捧げるものである。

　津谷弁護士は，日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長を務められるなど消費者問題解決をはじめとして広く活躍されており，このような重要な人材を失ったことは痛恨の極みである。

　事件の詳細は不明であるが，加害者は津谷弁護士の業務に関し恨みを抱き今回の凶行に及んだとの報道もあり，仮に業務に起因する暴力であるとすれば，本年６月に事件の相手方により横浜弁護士会所属弁護士が殺害されたのに続き，弁護士業務に対する妨害事件が続発したことになる。

　社会正義の実現と基本的人権の擁護を使命とする弁護士業務に対する暴力等による不当な妨害行為は，司法制度と法秩序に対する重大な挑戦であり，当連合会としても，絶対にこれを許すことはできず，今後も卑劣な妨害行為に対しては，毅然と対処することを表明する。

２０１１（平成２３）年１月２４日

中国地方弁護士会連合会
理事長　　山下　哲夫